今回は、800年以上の歴史ある「八段錦」を紹介します。やさしくて覚えやすい功法のひとつで、文字の通り8つの動きから成り立ちます。前半の動作は胃腸をととのえ、肺機能を高めるたり、4つ目の動作では感情をととのえることにつながります。中医学では感情による疲れは内臓を傷めると考えるので、こころのケアもたいせつにします。お若い方もご年配の方も、ゆっくり息してじっくりじんわり動いて、一週間の体とこころの疲れをとりましょう。

「八段錦」の紹介
八段錦といっても、その動きは流派によって多少の異なりがあります。流派の特徴が現れているともいえます。今日は第一段〜第四段の特徴・作用を紹介します。

ポイント
全身の力をほどよく抜いて、ゆったりとした姿勢で行います。呼吸は静かに、細く、長く均等にするよう心がけます。
第一段:両手で天を支えて三焦(呼吸・消化・排泄)をととのえる。
*三焦をととのえることは、五臓の病気の予防につながります。この動作は胃腸が弱っているときや肺機能を高めたい人にもおすすめ。

第二段:左右に胸を開いて気血のめぐりをよくする。
*特に頭や首の気血のめぐりを改善します。ネコ背などの姿勢を矯正し、深い呼吸をしやすくします。心肺のはたらきを高めます。

第三段:腕の上げ下げで、中焦をととのえる。
*この動作は、中焦を中心にします。胃腸のぜんどう運動がよくなるため、消化がスムーズになります。やさしい動作ですが、肝・胆・脾・胃などを刺激し、繰り返して行うことにより内臓の病気の予防にもつながります。

第四段:後ろを見て(ねじる)、五労の損傷や七情をいやす。
「五労(ゴロウ)」とは、五臓が活動と休憩のどちらかが過剰になったことで、はたらきを低下したことによって生じた五臓の損傷を言います。

「七情」とは、喜・怒・悲・思・悩・恐・驚くなど感情による疲れが五臓に与える傷を言います。

この動作は、「ねじる」だけのやさしい動作ですが、全身運動となります。特に、腰、首、眼球の運動になります。気血のめぐりをよくし、神経の疲れを除きます。
眼精疲労、頚椎病、高血圧の軽減緩和、予防につながります。

*明日は、第5段から第八段を紹介します!

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