中国の公園で見かけることの多い「気功」。気功は、中国に古来から伝わる健康法のひとつで、その流派はとても多くあります。はじめて気功をする前に知っておいてほしいな…と思うことをまとめてみました。参考にしていただければと思います。

気功のはじまり
古代では気功は「導引(ドウイン)」と呼ばれていたようです。年齢の違いにより呼吸の回数や、季節に応じた禁止すべき呼吸運動などが規定されていました(馬王堆遺跡の出土品「却穀食気編」より)。気功のはじまりは、コリやゆがみなどをととのえ、健康を維持するるための健康法として、民間の中で自然発生したと考えられています。これが医学、仏教や道教など宗教、武術などと結びつき、多種多様な気功流派が生まれました。それぞれに特徴がありますので、気功を習いはじめるときは”お試し(体験)”がおすすめです。「功法」や「目的」が自分に合うかどうかを確認しましょう。

気とは?健康気功とは?
中国では、人体は「自然・生命・栄養」で成り立ち、これらのエネルギーの根源を「気」と呼んできました。健康維持・増進を目的とする「健康気功」は、呼吸と動作を合わせ気をととのえ、めぐらせることで心身の活性化を図ることを目的とする健康法です。

気功は医療として認めれている
中国の国立医療機関には「気功科」が設けられていることは多く、気功師は道教を源とする「気功治療」を施します。医療に携わる気功師は、国家資格が必要とされています。気功治療には、内気功の指導や外気功が用いられます。

「内気功」と「外気功」
自分の呼吸と動作によって自らの気のめぐりをととのえ、健康維持や治療につなげてゆく気功を「内気功」と呼びます。「外気功」は、気功師が自らのツボから発する気(外気)を放ち、患者のツボを刺激し内気(生命エネルギー)を呼び起こすことで、治療や健康維持の手助けをする気功です。一般的なスポーツクラブやスクールで行われている気功は「内気功」です。

気功の流派
気功の種類は、何万種にも及びます。中国武術で知られる少林寺など武術を取り入れた気功を「硬気功」といいます。中国三代武術である少林寺派の仏教功、武当山の道教功は、門外不出の秘伝とされてきましたが、現在はその一部を開放しています。健康増進や健康維持を目的にした気功は「軟気功」といいます。医療気功は健康気功に含まれます。

「気」って何?
あらゆる生命をつかさどっている根本のエネルギーです。「気」の語源は「气」です。象形文字では、大地と空をつなぎ流れる様子を表すのですが、これは中国の根本思想・原理である太極を意味します。

気の種類
誰もの体は気でつくられていて、気が出入りしていると気学では考えます。人間は、父母から「先天の気・原気=生命エネルギー」を引き継いで生まれ、腎臓に蓄えられます。つまり、生命活動の源が蓄えられている場所が腎です。人間は、母から生まれ出ると、自分で呼吸をして、食事を食べ、成長します。こうした日常生活を通じて得る気を「後天の気」と言います。食事から得る気は「営気」、営気から免疫力や抵抗力を生成して体を守る気を「衛気」、呼吸によって得る気を「宗気」と呼びます。宗気は、営気と衛気を全身へ巡らせる推進エネルギーの役割をします。

気はどこを流れるの?
気(エネルギー)は、12本の経脈を主幹として、分枝する15本の絡脈を通って、体の隅々へ流れます。この経脈と絡脈を総称して「経絡(ケイラク)」と言います。
ツボは、経脈上の体表面にある部位で、気の交流点であり、気の発する「泉」のような場所です。経脈は、肝・心・脾・肺・腎の「五臓」、袋状の胆嚢・小腸・胃・大腸・膀胱・心包の「六腑」につながっています。気が経絡を滞りなく流れ、めぐっているかどうかが、体調に現れます。

気功の理解の深め方
気功は、言葉や文章で表現しにくいことがあるため「気功は、体で感じて覚えるもの」といわれています。体で覚える「身教」を大切にするわけですね。けれど、気功の基本理論である中医学を学んでおくことは、理解を深め、生活にも役立ちます。中国の武術学校では、武術や太極拳の基本として学ぶことを必須とする学校もあります。

東洋医学と近代医学の特徴
近代医学は、治療医学を主とします。体の部位ごとに専門科がいます。医療機器による検査にすぐれ、病名に対して治療方針は決まります。薬による痛みの軽減緩和、病巣を手術し取り除く方法などがあります。
東洋医学は、未病医学を重要視します。問診・脈診・舌診・触診などにより体の状態を診断します。体(気・血・水)のバランスをととのえる方法は漢方薬や薬膳、鍼灸。気功などが用いられます。気功医学では、症状の原因を、環境、加齢、食事や運動や思考といった普段の暮らし方による気の変調としてとらえます。山調(調心・調息・調身)により心身のバランスをととのえることにより症状の軽減緩和、治癒、健康の維持・増進につながると考えます。

 

『よく気を治めるものは、宿気を夜に散らし、新気を朝とる。もって九孔(目、耳、鼻、口、陰部、肛門)を通じ六腑を実す』
記載:中国最古の医学文献「医簡(イカン)」

 

『深く気を吸えばその量は多くなり、その下向きを伸ばすこととなる。気の下向きが伸びれば、固定する。その後突出すれば、草の萌目のように上向きに長じて、深く入ってきたときの経絡に相反して退いていく、退いて絶頂に達する。このように天の気は上むきに動き、地の気は下向きに動く。これに従っていけば生きることになり、これに逆らっていけば死ぬことになる。それつまり、現代人のいう気功にあたる。この中で述べられているのは、気功の全過程とその作用である。』
記述:秋春戦国時代初期((紀元前770年頃)の出土品「行気功玉佩銘(ギョクハイメイ)」/郭沫若(訳)

 

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