調理の基礎

日本には古くからふだんの日を「ケ」、お祭りや行事のように晴れやかな日を「ハレ」と呼んで使い分ける風習があります。ハレの日の食卓は、ふだんとは違うお祝いの食事が並ぶので幼い頃はワクワクしたものです。ここでは私が”調理の基礎”としていることを紹介します。

ハレの日の食事

ハレの日の食事

食事のバランス
ケの日。一回の食事は、一汁二菜を基本として、お肉や魚や卵は重ならないようにします。ボリュームは「ちょっと足りないかなあ」ぐらいを目安に。食事をしながら話をしたり、時間をかけていただくと、足りないことは気になりませんし、満腹感もあります。カラダだって動きやすいです。食材は、「マゴワヤサシイコ」を一日の食事に散りばめます。

カラダのはたらきを助ける食べ合わせを紹介します。
・「お魚(タンパク質)+大根おろし(ビタミンC)」
・「お肉(脂質)+野菜(ビタミンA)」
・「ご飯(パン・麺類)やイモ類(糖質)」+「ゴマ・糠漬けなど (ビタミンB1) 」
・「ゴマ(カルシウム)+干物(ビタミンD)」

食べものの選び方
できるだけ旬のものを中心にします。無農薬、有機栽培のものならよりおいしいですし、皮をむいたり、あくぬきが必要なかったりするので、下ごしらえは簡単です。加工品や調味料は、手に入りやすいものの中で、できるだけ自然な姿に近いもの、生きているものを選びます。カラダにやさしいだけではなくて、結果的に家計にもやさしいですよ。

食べものの合わせ方
五味(酢っぱい、苦い、甘い、辛い、塩辛い)や、はたらき(カラダを冷すもの・温めるもの)がかたよりすぎないようにこころがけます。例えばカラダが冷えているときは、カラダを冷す生野菜サラダより根菜の煮物をいただく…っというように、難しくありません。

夏といえば…
冷麦や麦茶は、暑い日ほどおいしいですね。「麦」は、ほてりをとるので夏のカラダに合います。薬味として添える葱や生姜、シソは、カラダを温めるので、冷麦やそう麺に添えておいしく、カラダにやさしくいただきましょう。

ゴーヤや珈琲、緑茶など苦味のあるもの、色が白いものは、カラダのほてりをとります。相性がいいのは、甘みのあるものや塩・お味噌など塩辛いものです。緑茶と和菓子や漬物をいただくのは理に適っているんですね。
*ほてりをとる(冷す)はたらきは、火を入れるとやわらぎます。

辛みが強い大根は、天日に干すと甘くなります。これは、陽が入ったことで辛味がやわらぐためです。食べものの味やはたらきは、天日に干したり、火を入れたり、どんなものを出合わせるかによっても変わります。

形や部位が違うものを合わせる

形や部位が違う物を合わせる

~参考:味のはたらき~
「酸味」:引き締めてかためる。水分が外に出るのをおさえる。
「苦味」:熱や気を下げる(炎症をしずめる)。湿気を乾かす。
「甘味」:緊張をとる。血をつくる。気や水を補う。
「辛味」:カラダを温め、発散する。気・血・水をめぐらせる。乾燥を湿らせる。
「しおから味」:硬いものをやわらかくする。排泄をよくする。
*どんなものでもすぎると、逆効果。食べすぎは、内臓を傷めることにつながるので、ほどほどを楽しみましょう。

~参考:味をいかす組み合わせ~
・すっぱみをいかす…「塩辛み」+「すっぱみ」
・苦みをいかす…「すっぱみ」+「苦み」
・甘みをいかす…「苦み」+「甘み」
・辛みをいかす…「甘み」+「辛み」
・塩辛みをいかす…「辛み」+「塩辛み」

~参考:味をおさえる組み合わせ~
・すっぱみをおさえる…「辛み」+「酸味」
・苦みをおさえる…「塩辛み」+「苦み」
・甘みをおさえる…「すっぱみ」+「甘み」
・辛みをおさえる…「苦み」+「辛み」
・塩辛みをおさえる…「甘み」+「塩辛み」