噛むことは元気をつくる

ヤギや牛の胃袋は、いくつあるかというと…4つもあるそうです。同じ哺乳類でも、こうした違いがあるのですから、自然は不思議で、すてきです。

私たち人間の胃袋は、あなたもご存知の通り1つです。消化は口でかみくだくことから始まり、かみくだかれた物は食道を流れ、胃や十二指腸でさらに細かくなって体に吸収されます。

消化や吸収が早いものは、点滴のように液状に近い物。こんなお話をすると「毎食スムーズにしよう!」そんな声も聞こえそうですが…大事なのは、「よくかむ」ことなんです。

かめばかむほど、唾液が出ますね。唾液は、食べものを包んで流れをよくします。それに、かむことで危ない骨などに気づくこともできる。神経を通じさせ、口や胃腸、骨の元気にもつながるともいわれています。

*胃腸の調子がすぐれないとき、消化のよいものを食べることがあるかと思います。このときもよくかんでいただきます。かむことは胃腸を回復につなげますし、気力が湧いてきます。

七草粥もよくかみます。

七草粥もよくかみます。

歯の形と人間の食べ物
ヤギ、牛の歯の本数は何本かというと…人間と同じ32本だそうです。
ヤギや牛は上顎の歯がなく、上の歯茎と下顎の歯で草を切り取り食べます。肉食動物の虎やワニがもつ歯は、包丁のようにするどいため動物を食べることができます。

人間の大人の歯はどのようになっているでしょう。
片側を覗いてみると、ノミのような形でかみ切る役割をする切歯が上下に2本ずつ、その外側に犬歯が上下1本、その後にすりつぶす役割をする臼歯は上下10本があります。人間は三種類の歯をもっているので、いろいろなものを食べることができます。

人間はさらに刃物や火を使うことで食べられるものを増やしてきました。けれど、人間も動物であるという原点に立ち、歯の形や本数に食事内容を合わせてみると、主食は穀物で、お肉やお魚は、それほど食べなくても生きていける…となります。そういえば、お坊さんの食事は、お肉やお魚は食べず、大豆を上手に工夫する精進料理ですが、シャンとされていてお元気そう…。

グルテン唐揚げ、じゃがいも入りひじき、筍の煮物を作りました。

右上は、鳥の唐揚げもどき

〜栄養学から見た”食べもののはたらき”〜
・ご飯など糖質…体のエネルギーとなって、体温を調節します。
・あぶらなど脂質…体のエネルギーとなって内臓の位置を安定させ保護。温度を保ちます。
・ダイスや魚など蛋白質…筋肉、血、皮ふ、爪などを作ります。
・玄米、ゴマ、海草、野菜、小魚などミネラル(カルシウム、リン、鉄など)…体のバランスをととのえます。
・色の濃い野菜などビタミンA…脂質の消化吸収を助け、気持ちを落ち着かせます。
・米ぬか、酵母、胚芽、実などビタミンB1…糖質の消化吸収を助け、気力を高めます。
・味噌、ぬかなどビタミンB2…成長を助けます。不足すると、ヒフあれ、口内炎、興奮しやすくなります。
・色の薄い野菜などビタミンC…蛋白質の消化吸収を助け、細胞を活気づけます。
・干し椎茸、切干大根などビタミンD…カルシウムの吸収を助け、骨を作ります。
・色の濃い野菜、海草、ゴマなどビタミンK…血を元気にし、多量出血を防ぎます。
・胚芽、色の濃い野菜などなどビタミンE…細胞を元気にします。妊娠中や高齢になってくるとととても必要です。