「陰陽・五行」の考え方

自然を観察することから生まれた「陰陽」。万物は「陰気」と「陽気」という正反対の性質をもつ気(エネルギー)が混ざり合いバランスをつくり保っている…と、東洋医学では考えられています。

・「陰気」:左回り、上昇、拡散、遠心、などの性質をもちます。(冷やす、不活発、長い、やわらかい)
・「陽気」:右回り、下降、収縮、求心、などの性質をもちます。(温める、活発、短い、かたい)

火と水を比べると…火は水より陽の性質が強いので「陽」、水は「陰」となります。四季では春夏は「陽」、秋冬は「陰」。一日の場合は日中は「陽」で、夜は「陰」です。野菜の根菜類と葉菜では、根菜は「陽」、葉菜は「陰」になります。

この考え方を、食事にあててみましょう。生野菜サラダと温野菜サラダでは…温野菜サラダは「陽」、生野菜サラダは「陰」になります。活動にあてると…動くは「陽」で座るは「陰」です。

陰陽の考え方の特徴は「これは、陰!」というように固定して考えません。二つのものを比べたときに、どちらの方が陰性が強いか(陽性は強いか)を考え、調える方向性をみつけてゆきます。

大地は陰、空は陽

大地は陰、空は陽

陰と陽は互いに相手を育て、相手の力を引き出し二つでバランスをとります。

光のあて方で変わる
光のあて方が変われば、影となるところも変わるように、陰陽の考え方はどこから見るかによって変わります。「ひとつ」は、陰の面と陽の面を持っている…そんな考え方です。

木・火・土・金・水

木・火・土・金・水

五つの要素「五行」とは?
五行とは、自然なものは五つの要素に分けらる考え方です。まずは、自然のつながりを見てみましょう。

状態 象徴
のびやかさ・広がり
熱・上昇・勢いがある
生み出す・ゆたかさ・ドロドロ
するどさ・サラサラ・透明感・乾燥
冷たい・潤い・下降・重い・固まる

五行は、互いに生み育てる「相生(ソウセイ)」関係にあります。また、相手の力が強くなりすぎたときにはその力を抑制する「相克(ソウコク)」関係にもあります。この関係によってバランスは保たれています。

相生関係とは?
「木」は、すり合わせると「火」を生じ、「火」は燃え尽きると「土(灰)」を生じ、「土」の中には「金(鉱物)」が生じ、「金」からは「水」が生じ、「水」は「木」を生み育てる…このように”ひとつ”のものは、相手を生む存在で、相手によって生かされる存在でもあります。

相克関係とは?
「木」は、「土」の栄養分を吸収し、「土」は「水」の氾濫をおさえ、「水」は「火」の勢いをおさえ、「火」は「金」を溶かし、「金(属)」は「木」を切る…自然なものは”勢いが強くなる”ことがあります。そのとき、その勢いを抑える存在がいることでバランスは保たれます。

五行と人間のカラダ
五行に五臓六腑をあてはめると次のようになります。

木)肝・胆嚢→火)心・小腸→土)脾・胃腸→金)肺・大腸→金)腎・膀胱…

[相生関係] 運動する→お腹がすく / 活動する→休息→活動する力が沸く
[相克関係] 喘息(肺)←胃腸のはたらきをよくする。あるいは腎を丈夫にする。
[バランスの乱れ] 強いストレスを抱える→食欲がなくなる

カラダのはたらきは、シンプルなようで複雑です。自分の目に見えることだけが全てではありません。自分の思い通りにいかないこともあれば、特別なことをしていないのに調子がよくなることもある…私達人間も自然の一部なのです。

~五臓六腑のはたらき~
「肝」:気血のめぐりを調えるほか、感情や自律神経と関わります。
「心」:カラダを統括しています。血をめぐらせる原動力で意思思考、睡眠など精神活動に関わります。
「脾」:消化吸収を通して生きる力を補います。気と津液の原動力としても重要です。
「肺」:呼吸や水分代謝、皮膚調節、免疫と関わります。
「腎」:成長・発育・生殖や水分代謝に関わります。